October 25, 2019

マレフェMTF(女性ホルモン剤)

マレフェMTFは、インドに拠点を置くウエストコースト社が開発販売している女性ホルモン剤です。

ファイザー製薬が開発販売している「プロベラ」のジェネリック薬にあたります。
「黄体ホルモン製剤」の中のひとつで、この種類のお薬は「プロゲステロン製剤」と呼ばれることもあります。

黄体ホルモンを補充して女性ホルモンのバランスを改善してくれるのが、このお薬の効果です。
主な用途は生理周期の改善や不妊治療です。
また、黄体ホルモンが増えることで乳腺が発達、バストアップ効果も期待できます。

マレフェMTFはそんな女性の悩みを解消してくれるお薬ですが、どのような特徴があるのでしょうか。
詳しく触れていきましょう。

マレフェMTF(女性ホルモン剤)
目次

マレフェMTFの特徴

マレフェMTFは、インド・アフマダーバードに本社のあるウエストコースト社が製造・販売するお薬です。
ウエストコースト社は日本ではなじみの薄い会社ではありますが、インド国内のみならず世界47カ国の地域に展開しているグローバル企業です。

この会社はホルモン剤のジェネリック薬を開発することを得意としており、マレフェMTFのほか、プレマリン(女性ホルモン剤)のジェネリックである「プレモン」や、筋肉増強剤として知られるアナボリックステロイド製剤なども開発・販売しています。

マレフェMTFには、黄体ホルモンを補充して生理不順や不妊、肌荒れや冷え性、女性ホルモン不足による代謝不良などを改善する作用があります。
男性ホルモンを抑えて黄体ホルモンを補充してくれるため、女性化したい男性にも人気のあるお薬です。

マレフェMTFの効果・効能

マレフェMTFは「メドロキシプロゲステロン酢酸エステル」を有効成分とし、黄体ホルモンを補充する作用があります。

女性の生理周期や不妊には、女性ホルモンである黄体ホルモンがかかわります。
女性ホルモンは、バランスの良い食事をして、規則正しい生活リズムであれば正常に分泌されるものですが、ストレスや寝不足、過剰なアルコール摂取などで崩れてしまうものです。

黄体ホルモン(プロゲステロン)は、生理周期の後半において、子宮内膜を増やして受精卵が着床しやすいように子宮内の環境を整えています。
そのため、体内の黄体ホルモンが不足したりバランスが崩れると、生理周期に異常をきたしたり、無月経となったりするのです。

マレフェMTFはこのような時に、黄体ホルモンを補充し、生理周期の不順や不妊、また、女性ホルモン不足から引き起こされる肌荒れや冷え性、代謝不良などを改善に導く手助けをします。
このメドロキシプロゲステロン酢酸エステルという成分は、子宮内膜症やがんの治療に用いられることもあります。

また、このお薬は、男性ホルモンを抑えてバストアップさせてくれる効果があると、女性化したい男性の一部で話題になっています。
女性は通常時においても、体内で分泌される男性ホルモンの量は女性ホルモンを上回っています。
卵胞ホルモンに至っては、一生の内で分泌される量はティースプーン1杯とも言われています。

それでも女性は、そもそも男性ホルモンの分泌量が少ないので、閉経などで女性ホルモンが激減するまでの間は女性的な体を保つことができています。
しかし、男性は体内で女性ホルモンの量を上げることは困難なのです。
そのため、効率よく女性ホルモンを補充したいと思うMTF(心も体も女性になりたいと思う男性、トランスジェンダー)の方に選ばれています。

マレフェMTFの副作用

主な副作用として以下の症状があげられています。

  • むくみ
  • 食欲不振
  • 吐き気
  • 腹痛
  • 頭痛
  • 眠気
  • けん怠感など

稀に起こる重大な副作用としては以下が挙げられています。

  • 血栓症
  • うっ血性心不全
  • アナフィラキシーショック
  • 乳頭水腫

マレフェMTFの注意点

併用を注意すべきお薬として以下が挙げられています。

  • ホルモン剤(黄体ホルモン、卵胞ホルモン、副腎皮質ホルモン等) 血栓症を起こすおそれが高くなるため。

また、投与できない患者、医師の指示が必要な患者として以下が挙げられています。

  • 心疾患のある患者又はその既往歴がある患者
  • うつ病又はその既往歴のある患者
  • てんかん又はその既往歴のある患者
  • 片頭痛、喘息、慢性の肺機能障害又はその既往歴のある患者
  • 糖尿病の患者
  • ポルフィリン症の患者
  • 腎機能障害又はその既往歴のある患者
  • 肝障害のある患者
  • 妊婦、授乳中の女性
  • 小児

マレフェMTFの値段・錠数

マレフェMTFの用量は10mgで、100錠単位での販売となっています。
ジェネリック薬であるマレフェMTFは、100錠で3,000円(30円/粒)ほどから販売されており、非常にリーズナブルです。

まとめ

ジェネリック薬であるマレフェMTFは、プロベラと同成分でありながらお値段はその3分の1ほどと、非常にお得なお薬です。

不妊かもしれないと感じたとき、それはホルモンバランスが影響をしているのかもしれません。
また、結婚しても女性がバリバリ社会進出することが当たり前となった現代では、日々の仕事や家庭の状況でストレスを抱えると、ニキビが増えた、毛深くなった、ヒゲが生えた(!!)と感じる女性は多いです。

女性化したい男性だけではなく、女性が常に女性らしい体でありたいと思うときに手元に置いておくと、その一助となるかもしれません。

排卵誘発剤などの医薬品に関して
不妊治療でも使われる「排卵誘発剤」。

コダカラン(排卵誘発剤)
ユニークな名前のコダカランは妊娠するために必要な排卵を促す効果のある排卵誘発剤です。

フェルトミッドは先発薬であるクロミッドのジェネリック医薬品になります。 製薬メーカーでも知名度の高いシプラ社が製造から販売までを手掛ける排卵誘発剤となります。

クロメン(排卵誘発剤)
クロメンは妊娠をサポートする排卵誘発剤の1つです。排卵障害などで自然な妊娠が出来ない方の治療に排卵誘発剤は使用され、受精が可能な良質な卵子を育て排卵を促します。

プロベラ(女性ホルモン剤)
プロベラは、ファイザー製薬が開発販売している女性ホルモン剤です。

マレフェMTFは、インドに拠点を置くウエストコースト社が開発販売している女性ホルモン剤です。

カベルゴリン(不妊治療)
カベルゴリンは日本でもサワイからカベルゴリン錠として販売されている医薬品です。 今日紹介するのは同じ成分を含んだサンファーマ社から販売されている製品になります。

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